『魅力人』とはファシリテーターである北村が1対1の対話を通じて魅力人の頭の中を掘り下げていく対談企画です。
読者に対し「人が人と活動をしていくためのヒント」としてもらうべく、インタビュー形式で掲載しております。
今回はベーシストであり、豊見城市伊良波にある「Live Bar BIG」の店長などさまざまな活動をしている久田友一郎さん。
彼がどんな思いを持って活動をしているのか対話を通じて見えてくるものがありました。
聴かせるより魅せるライブバー

こんばんは。今日はよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

はじめに「Live Bar BIG」について聞きたいです。
いくつの時に始めたんですか?

25才の時にオープンだね。BIGは親の事業をプロデュースしているようなもんで実際は自分の店ではないの。投資は自身で行っているけどそれだけ。だから肩書きが店長なんだ。

そうだったんですね!親の事業って何ですか?

親の事業はもともと鉄工所メインだったの。だけど父親はベンチャーズが好きでライブハウスをやりたい思いがあったみたいで、それを汲んでBIGを始めたのよ。

そんな背景があったんですね。

そう、当時はノウハウもなかったけど、ゼロから仲間と一緒に手作りでやっていたの。ハウスバンドもいなかったから大学の同期を誘って月1でお客さんに観てもらうスタイルでそれ以外はバー営業。当時はお客さんも演奏できたね。

それで4年目でハウスバンドができ、今のスタイルになっていったの。

久田さんってベーシストでいるのと店長でいるのってどっちがしっくりきます?

ベーシスト。根がそうだから。

長いことプロデュースしていても変わらないんですか?

変わらないね。性格的に表に出たくなくってさ。ベーシストで目立ちたがり屋はいない(笑)

ある時、ツインボーカルのうち男性の方がいなくなったのよ。だけどベースは2人いたからどうしようってなったとき、歌うの大嫌いだったけど、そこから独学でボイトレを初めて、勉強して、それで今では舞台に立てるようになったね。歌も、ベースもやるけど、総合するとベースやってる時が一番楽しいよね。

ベースやってる時が落ち着くんですか?

ベーシストでありたいからここ2年くらいは「ベースに専念したい!」って周りに言い続けてた。ベースの仕事も復活させたくてね動いて今年やっと復活できた。10年ぶりにバンドに参加したり、イベントに出たりしたね。レコーディングも予定していたけどコロナの影響で飛んじゃったのよ。

やっぱりコロナの影響は出ますよね…

やりたいことができてきてる!と思ったらコロナがやってきて…
プロデュースをやっていく状況にまたなっちゃった。

私から見ると久田さんってプロデューサーのイメージですよ!?

中途半端だからどうしても…。自分のお店の中の範囲でのプロデュースしかできていないから、枠を越えられなかったね。だけど「ゼロからつくっていく」をいろいろしないといけないって気づいたの。どっかの真似ができれば一番早いけど。

真似だと個性を出せないんじゃないですか?個性出したくなりません?

出したいよね。うちの店ってそれで一目置かれている部分がある訳さ。他のお店と比べてね。他のお店でやらないことをやり続けてきたから。

「他の」とは同業であるライブバー?

例えば他のお店でやっていることをうちでもやるけど、やらなそうなことを見つけてやってる。A店がやりそうだけどやらないことをやる。B店でやりそうだけどやらないことをやる。

スキマ産業ってテーマがあって。サザンだったら有名どころじゃなく、俺らがやるのはお客さんが見て面白いところを突いてやるの。ホテルパシフィックとか…(笑) 変な振り付けをわざとやる。

聴かせるというより魅せるってこと?

そうそう!聴くんだったらCDで良いじゃんってなっちゃうからね。動画で見ても面白さが伝わらないかもしれないけど、観に来たらめちゃめちゃ面白い。しかも体をめちゃめちゃ使う。っていう方向に数年前からシフトしてて…。ウチは振り付け重視、見た目重視。だけどレベルはちゃんとある。

BIGってお客さんとの距離感が近くていいですよね。

ありがとう。

自分のお店のこだわりってあるんですか?

自分がプレイヤーだからプレイヤー目線でプレイヤーと話せるのが嬉しかったのよ。自分がお店やるようになっていろんな人と交流できたから、今のスタイルになったの。

これまでのライブバーのイメージを覆すのは大変だったんじゃないですか?

そう考えるとコロナの3密回避があってお店としては良かったと思ってる。健全に楽しんでもらうきっかけとしてね。

BIGって有名なミュージシャンがセミナーをやってますよね?

同業の先輩が沖縄に呼んでくれるようになってからだね。そこからお話を頂くようになったの。うちのお店は場所的に爆音が出せないからセミナーやるならいい場所だったの。自分がベーシストとして、前から勉強会をやってたからベーシストとつながれる面白さを知っててできるようになったんだよね。

それもやっぱりプレイヤー目線があったから?

年に何回か来てもらえるようになったのも憧れがあったからなんだよね。好きだから一緒に演奏したいって思いがあったから。会いたかったベーシスト何人にも会えるようになったのは嬉しかったね。

有名なベーシストがお店に来るようになった時、久田さんはベーシストとして接するんですか?

いちよお店の代表として接するようにしてる。

ファンとしての一面はださない?

言えないよね(笑)お店の営業中はファンってことを出さないようにしてる。それ以外の時はベーシストとして接している。ド緊張だよね。

勝手にクールなイメージを私は久田さんに持っているけど…

緊張すると眠くなるよね。そのつながりは自分よりもすごい人(同業の先輩)が近くにいてくれているからその恩恵を受けているというのが一番大きいし、応えたいと思っているね。

沖縄だからこそ有名な方と接するチャンスはある?

あると思う。東京だと選択肢が多いから埋もれちゃうけど、沖縄の場合はそれが限られているからね。ベーシストとして(SNS等で)発信するのは自分をベーシストとして忘れないためでもある。

そう考えるに至った考えの核みたいのはある?

秋元康さんの『企画脳』って本があって、この本すごくお勧めなんだけど、本の中の一説に「幕の内弁当になるな」があって…幕の内弁当って中に何が入っているか分からないじゃない?何のおかずがあってとか。

うんうん

秋元さんは職業なんですか?って聞かれたときに「作詞家です」って答えるんだって。他にもいっぱい肩書きあるのに。でも言わないのは肩書きをあれこれ言うのはカッコ悪いし、相手に印象が残らないって理由から1個の肩書きしか言わないって書いてあるの。

うちらの業界であるあるなのが、「何弾けるの?」って質問に「なんでもできます」っていう人に限ってずば抜けたものがないし、印象に残らないんだよね。

それよりはベースできます!ジャンルもいろいろできます!って伝えていった方が、ベーシストを探している人がいるとき、「あいつがいるじゃん」って思いだしてもらえる。印象に残るよね。

だから自分はいろんなことをやってても「ベーシスト」って名乗ってるんだ。

SNSのプロフィールを見ても、一番上に書いてあるのがベーシストになっている理由はこういった考えからなんですね。

で、何年も前から心がけているのは「忙しい」を絶対に言わないようにしている。

スタッフに対して?

いや、SNSでだね。忙しいっていうと、チャンスを自分から遠ざける発信になってまずいからね。だから「暇なベーシストです」とも書いたの。レコーディングの依頼があったら受けられるしさ。

へーなるほど。

忙しいけどその忙しさって優先順位の忙しさだからね。それを変えればいいだけなんだよね。相手に忙しそうだからと思われてチャンスを逃すのが一番いやなわけ。周りの人にもこの考えは言うようにしてる。「忙しいって言ってると仕事を逃すよ」と。
理論的な思考がチャンスを逃がさない

久田さんの理論的な思考はどこからきてる?

仕事に関してはチャンスを逃がさないためと、周りの人は感情で動く人が多いから話がかみ合わないね、なかなか建設的に話ができないというか。大学時代はそう思ってなかったけど、東京にSEで就職したときに5か月間の研修でいろいろ学んだんだよね。

そうだったんですね(知らなかった…)

人間力形成を鍛えるすべての研修をアウトソーシングして行うのは沖縄ではなかなかないのよ。だけど就職した会社は何社も研修会社をアウトソーシングしてロジカルシンキングや論理的、目的思考を養う研修とかを何回もやったの3か月間。それで目標管理技術とかも全部叩き込まれたんだよね。

北ちゃんの仕事で言えば、当時は会議ってなに?って思ってたけど研修してみて、今まで出てきた会議はクラス会だったなって感じたの。

ありますよね、その場で話し合ってゴールが定まっていない会議…(笑)

そうそう、議題が分からず参加させられる会議が大嫌いなわけ。アジェンダもないままでね。事前に渡してくれよと(笑)

なんなのこの時間って会議多いですよね(笑)

各自が考えを持って行ってすり合わせをすればいいじゃん。1個の議題に何分使えるかもわからんし、今何をする時間かも共有されてないし。これらもすべて東京で学んできたの。ホワイトボードがない会議はきついね。論点がずれまくるから。

何も生まれないですよね。

だから北ちゃんと久しぶりに会ってファシリテーターやってるって聞いたとき懐かしくなったんだよね。

(笑)

ファシリって言ったら重要な人物だからね。その人がいないとさ。中立でいて、意見を吸い上げていくのがファシリなのに…沖縄の人分からない人多いからね。

その会社でいろいろ学べたんですね。

その会社は大きくて全国にグループ会社があるんだけどコールセンター部門とSE部門があったの。興味あったからSEを受けたんだよね。そしたらなんとなくで受かっちゃってさ。面接は沖縄やったんだけど偉い人とだったの。ナンバー2の人だったかな?寝坊して遅刻しそうになったんだけど(笑)

高校の時から臨床心理学の本読んでて面白くてさ。というのも最終面接した人が面白くて、異様に距離を取って面接するの(約5メートルくらい)。「これ絶対心理的なやつだな」ってにらんだの。わざと距離を取らして不安にさせて…どういう素が出るか見ようとしてるんだって、すぐわかって。それでこの人が予想しないような話をしまくったら見事受かったの。

面接者の予想を覆す応対をしたんですね。

内定者懇談会では本社の副社長と懇親して一言目に「沖縄の男は使えん!」って言われて全否定されたの。は?って思ってむかついちゃって…だけど社として沖縄から東京に出て行う研修費もすべて出してもらってて。

うんうん

そう思った時に裏を返してみれば、沖縄の男を採用したってことは試されてんだなって気づいたの。自分も東京行って確かに沖縄の男使えないっていっぱい分かってきたの。

沖縄の男が沖縄の男を俯瞰して見れたってこと?

そう。積極性がないよね。例えば、企業説明会いくと質問で手を上げるのって女性なわけ。男はほとんど上げないの。これが東京では逆で衝撃的だったの。裏では威勢良いのにね(笑)

他にあります?

足の引っ張り合いがすごいよね。目立とうとするものを引っ張るから目立たなくなっちゃうわけ。前に出ようとしない。頭が良かったとしてもさ。東京で感じたのは自分の意見を言える男性が多かったんだよね。国語力や基礎学力も全然違うことにも気づいたの。

実体験をして気づかされたって感じですね!
ホームよりアウェーに燃える

ホームよりアウェーが好きだわけ。新しい場所とか講演会に行くときとか自分で開拓したいから一人で行くのね。人見知りのくせに。人見知りだと知り合いがいると甘えちゃうからね。

めっちゃ分かる…(笑)

だから学生時代の派遣バイトで家電量販店にいた時も新しい店舗に行くときはどの場所でも仲良くなって、売り上げを上げられるようにしてたね。自分の中で開拓していくのが得意だね、アウェーの中に飛び込むのがさ。

アウェーの環境の方が燃えるんですか?

燃えるね。家電の派遣をしていた時は自分の担当メーカーがあるわけ。だけど自分の場合、お客さんと話をして欲しいものを聞いたうえでお客さんに合った商品を薦めるの。

(理想の店員さんだ…)

だから自分の担当メーカー以外のものも関係なく売るの。だけど大抵の人で自分を気に入ってくれた人は自分の担当メーカーを買ってくれるのよ。その流れになっていったね。8割が担当メーカー、2割が他メーカーかな。お客さんの動きを見ながら声をかけてた。

端からお客さんの動きを分析してたってこと?

見極めって大切でその人の様子を見てからでないとやたらと声はかけないね。
北村が感じた矛盾

これまでの話を聞くとあまり前に出たくないベーシストと矛盾していうように感じるが?

基本は人見知りだからね。自分は典型的なAB型なんだと思う。自分の中にキャラがいっぱいいるのよ。人見知りじゃないキャラで行く。クールと思っている人がいたらクールを演じきゃと思っていて、その人の前でははっちゃけたくないのよ。

アウェーの場に行くときはなおさら人見知りじゃないキャラを出したいから一人でいろいろ開拓したいの。

知り合いと一緒に行ったらその知り合いに見せてるキャラで居続けないといけないですもんね?きっかけってあったんですか?

そうだね。これ気づいたのが20代半ばくらいなんだけど高校の時の友達に久々にコンビニで会ったら、こんなキャラだっけ?っていわれて俺ミスってんだって気づいたの。

(笑)

高校の時はこんなキャラじゃなかったとか、この人の前ではこんな話し方しなかったとかね。そこから気をつけるようになったね。多重人格レベルだよ(笑) 極力人と会いたくないのよ人見知りだから。

今では意識的に使い分けるようになったってことですか?

そう、根はベーシストだからね。どこ行くときも本当はスイッチ切っていきたいんだけど、BIGのお客さんや仕事関係の人に合ったりしたときは大変で、急にスイッチが入らないのよ。自分でもびっくりするくらい。だから外に出るときはオフにしないようにしてる。

疲れません?

疲れるよ。力仕事する日にマスクしてやーすがいでコンビニに行ったとき、店員さんにBIGの人だよね?って言われると驚かれるのよ。ちゃんとしないといけないなって(笑)声をかけてもらえるのはありがたいから、だからこそしっかりスイッチオンの状態でいようと思ってる。
知らないって恐いじゃん

科学的な話とか根拠の話に戻ると勉強するようになった理由は、感情だけじゃいけないと思ったからなんだよね。

沖縄で言うと基地問題とか?

そう。自分で調べる能力が付いてくると見えてる部分ががごく一部だったりするじゃない?もったいないよなって。

メディアで出ている部分はごく一部ですからね。良いか悪いかの両極端だけじゃないと思うんです。

コロナで言えば世界的な視点なのか、国内なのか、県なのかでも大きく変わってくるよね。見ているものをマイナスの視点で書いているかプラスの視点で書いているかで大きくイメージが変わるからね。メディアが書いていることは自分で調べないといけないよね。別の角度とか特に。

久田さん、分析するの好きでしょ?

騙されたくないって意識からだね。BIGオープンするときに「暴力団が絡んできたらどうしよう」から始まって「そもそも暴力団って何だろう」って調べたりとか。どういう人なのか知っておかないと怖いじゃない。変な先入観で判断したくないもんね。
子育てにも見識がある久田さん

最近SNSで子育て関係の投稿が多いのは自分のお子さんたちのため?

それもある。だけどそもそもは子どもが生まれる前から勉強している時にそのジャンルが出てきてだね。子どもが生まれた時に思い返したら当てはまったことがいくつもあったんだよね。

本から知って、体験から学んだんですね。

そこからメンタリストDaiGoの動画を観るようになって、そこで非認知能力の話が出てきて…大事なのは早期教育の段階で早めに勉強させるのは意味がないって話が出てきて、中学生になるころには昔からやっていようがやってまいがレベルが変わらないって話が出てきてさ。

うんうん。

子どもが生まれる前から茂木健一郎の本とかで脳科学的には子どもに勉強を幼児期にさせるよりも子どもが喜ぶ体験をさせた方がいいっていうのは読んでて分かってたから、自分は子供に勉強しなさいって言わなかったね。

(久田さん、やっぱしっかりした考え持ってるなぁ)

やりたがることをさせてきたわけさ。「勉強」って言葉を使って子どもが「勉強」を嫌いになっちゃうと学校も嫌いになっちゃうじゃない。勉強っていう概念を外さないとだね。書くだけ読むだけじゃないから。

人とのコミュニケーションを取るときに伝え方で意識していることはある?

上手くいってないと思うけど、自分の中でビジネスライクな考えを出してしまう時があるのは変えたいと思ってる。

一人のリーダーが見れる部下って4名くらいって言われてて。そうなると、うちに10名くらいに増えたときは各パート2名ずつ、ボーカル3名の時とか…そうなると全員は見れないから各パートリーダーを決めてパートの中で共有してくれよ、って伝えたね。

分担させるってことですね。

だって全員見れないからね。責任持つリーダーを育てていかないと上手く組織って回らないじゃない?社長が全部できるわけじゃないから。

関わる人全員とコミュニケーションを密に取るようにしてる?

取れてないね(笑)。難しいよこれは。いろんな人と携わっているからね。でも嬉しかったのは別の仕事で緊急事態があってお店を離れないといけないときで、あの時はみんな考えて動いてくれてたね。臨機応変ができてた。嬉しかったね。自分からあれこれ言った方がいいときもあるし、そうでないときもあるからさ。

考えるってことをしなくなっちゃうと待つ人間が増えますもんね。

そうなの、1から10教えちゃうとね。気づいてもらわないと。

この発想ってベーシストだからかなって思うんですよね。攻めるギタリストだと出ない発想というか…

そうかもしれないね。東京でコーチングスキルの勉強もしてたっていうのもあるけど、言うんじゃなくて気づいてもらう意識があって、それに向けて動いている感じだね。自分の言葉で言ったからには本人に責任感が出てくるだろうし。

自分で決められる人が減っていると感じていますがどう思います?

分かる人は分かってくれるんだけど、気づいてもらえない人は「なぜ指示出してくれないの?」になっちゃうよね。

それは年代関係なく?

関係ないね。上の代に関しては常識が凝り固まっちゃってるから指示待ちが根付いちゃってるよね。だから凝り固まっていない若い世代には言うようにしてる。

自分のお店人とそれ以外の人たちと会う時は接するスタンス変えてる?

お店は友達感覚だね。仕事仕事していないメンバーだからね。
コロナに立ち向かうために

コロナの影響って出てますか?

出てるね。うちはお客さんの8割が女性なの。新規のお客さんも女性が多い。常連で来たお客さんが酔っぱらいに絡まれて来られなくなったお客さんもいる。

そう考えると女性だけでも安心して来れる店づくりを見直せる時期だね。

お店のコンセプトを変えるってことですか?

お酒自体も出そうかどうか悩んでいる。出さない理由としては音楽(演奏)を使ったエクササイズで健康を維持することを考えている。役所の健康推進課にも提案したの。

(ライブバーとエクササイズ…?)

体育館やお店を使って30分間演奏するなかで楽しく踊るだけでいいというもの。手を振る、ステップを真似するだけでも息が上がりいい運動になるからね。30分の中で健康状態をチェックして継続することで体脂肪率が変わるとか健康的な部分が変わるかを検証したかったってのもある。

久田さんも鍛え始めた理由ってそれもあるんですか?

そうそう。筋トレは1年前から始めたよ。エクササイズは予防医学の方に向いていると聞いている。医療費を圧迫しないためにも健康維持をする方向に予算を割く話も出ているみたいで。

BIGのお客さんは踊る方が多いですもんね。

お客さんは踊るのが好き。曲を聴きたい人もいるから共存できる。

具体的に考えてるんですか?

ジムの環境を持っているからトレーニングのノウハウを活かしてワンコインでその事業をやりたいと思ってる。というのも自分のトレーニングの様子をSNSにアップしてたら「いいね」を押す人で見た人のリアクションが分かったからね。一緒にやりたい、教えてほしいの声が挙がったの。

(発信するって大切だよな…)

その人たちにDM送ってモニター参加してみない?と投げかけてみた。お客さんにトレーニングメニューやってもらって、食事管理もグループつくってやる。

1日でできるだけ栄養の取れた食事をしてください、と伝えることができる。間食しているなら間食していることを知ってください、と伝えることができる。

(私もやりたい…)

密にならないように3~5人グループで食べたものを送り合って管理し合うの。いろんなオンラインコンテンツを見た時に痩せるだろうな…だけど一人じゃできない人が多いから。一緒にみんなでやっていったら面白いんじゃないかって。

今は日月水木でモニターやっているが、今後はメンバーズカードを発行してBIG営業日にチャージとして含めたら面白いと思って。来店いただいたお客さんには音楽を楽しんでもらいながら、燃焼する時間を設けて自分が指導に当たる。

面白そうですね!

プロテインをメニューに入れるの。常連さんはアルコールを取らない人が多いからプロテインを入れて、音楽を楽しみながら燃焼していく。

6月になって営業再開できたらこれまで通りではなく、これをやっていくためにプロテインを提供できるよう試しにやっていきたいね。

でもお客さんの数が増えたら大変ですよね?

もちろん。団体客が来たら今は困る。密接しないために席が限られるからね。

お客さんの制限はかけられるんですか?

事前予約制で受け付ける流れをつくる。予約制で。そうでないとお客さんは安心してこられないからね。「3密が揃ってしまっている」という段階からスタートしてしまうとハードルが高くなる。

最初から3密を避ける勢いで営業しないとお客さんは来ないと思っている。1密だとしても若い世代は来るかもしれないけど、上の世代はなかなか足を運べなくなってしまう。

事前予約で人数制限を設けて、万全な対策を取った上で楽しんでもらう仕組みですね。しかも燃焼もできるなんて。

そのためにフィットネスの要素を取り入れて、3密回避した状態でBIGを楽しんでもらいたいね。

久田さんの思いが詰まっている場所ですね。BIGというところは。

自分がやるビジネスはBIGからの派生なの。いろんなものとBIGをつなげていく。核となるのはBIGだね。
魅力人の情報
Live Bar BIG
ジャンル:ライブバー
営業時間:金曜、土曜日 20:00~25:00
住所:沖縄県豊見城市字伊良波690-3
お問い合わせ先:090-9070-8103
ホームページ:https://livebarbig.ti-da.net/
facebookページ:https://www.facebook.com/livebarbig/
対話で出てきたもの


ファシリテーターとして感じたこと
久田さんは俯瞰して状況判断する人。心理的にも物理的にも。年齢、国、地域性、立場関係なく、自分の立場と別の立場の視点を併せ持ち、経営者としても一人間としても自分の考えを確立するために勉強し続けて、状況に合った接し方、言動をしていく人。
久田さん、今日はありがとうございました。
『魅力人』とはファシリテーターである北村が1対1の対話を通じて魅力人の頭の中を掘り下げていく対談企画です。
対話が持つ力って他の人が関わることで、本人だけでは果たせないことが可能になったり先に進めたりすることがあります。思いが形を成す足元には、それを実現するための「技術や知識」があり、社会や人間をめぐる「考え方や価値観」があります。これらを日常的に自問自答し、体現している「魅力人(みりょくびと)」の根幹にある「あり方や存在」をインタビュー形式でお話を伺いました。
次回は誰なのか?
どんな魅力人×ファシリテーターなのか?
お楽しみに。